心筋梗塞の看護とアセスメント、観察項目、看護目標を学ぼう!

心筋梗塞患者の看護

心筋梗塞が疑われる症状に対しては、すみやかに診察、心電図や心筋マーカーなどの検査、およびニトログリセリンの投与などの治療が行われる。心筋梗塞に移行する、ACSの場合、ニトログリセリンの舌下投与は奏功しない。また、心電図上での、STの上昇の有無などの検査結果によって、ST上昇型心筋梗塞(STEMI)、非ST上昇型心筋梗塞(NSTEMI)、不安定狭心症などの評価が行われる。
心筋梗塞発症直後は、致死的な心不全や心破裂、不整脈などの合併症を予防し、迅速かつ適切な治療を行うために、冠疾患集中治療室(CCU)に収容される。そして、集中的な監視下での治療継続や看護と同時に、患者の状態を把握しながら、看護師・医師・理学療法士などのチーム医療によるリハビリテーションが開始される。
心筋梗塞は突然に発症する場合が多く、家庭や職場で重要な役割を担っている壮年期・老年期に多く発症する。そのため、患者や家族が直面する問題は大きい。急性期から回復期へ、心身ともに自信を持ちながら早期の社会復帰がな され、生涯にわたる再発予防が行えるようにかかわっていくことが大切である。

心筋梗塞の症状と病態

一般的な急性心筋梗塞であるST上昇型心筋梗塞(STEMI)では、主訴の84%が胸痛、6%が呼吸困難、2%が意識消失であることが報告されている。また、胸痛や放散痛は30分以上続くことが多く、痛みは激烈であるため、痛み自体が大きな心負荷となってショックをきたすこともある。多くの患者は死の恐怖を強く感じ、不安や不穏状態に陥る。しかしながら、胸痛を伴わない場合もあり、歯痛や背部痛といった放散痛を訴える場合もある。また、糖尿病患者や高齢者によっては、まったく無痛で息切れなどの症状によって発見され、重症化する場合もあるため、注意深い観察が必要である。
心肺梗塞発症後2時間位は、心室細動など致死的な不整脈が出現しやすく、また急性心不全や心原性ショックなどの合併症を併発しやすい。この心不全、心原性ショック、不整脈は心筋梗塞の三大合併症であり、発症直後の病院外致死率がとくに高い、重篤な合併症である。迅速な救命には、地域において救命の連鎖(119番通報、迅速な心肺蘇生、迅速な電気的除細動、迅速な二次救命処置)が行われるようになることが重要である。したがって、心疾患を有する患者や家族に対し、一次救命処置の教育を行っていくことが大切である。

心筋梗塞のアセスメントと観察項目

緊急時のチェックポイント
心筋梗塞の発症が疑われた場合は、診断・治療に一刻の猶予も許されない。病院外の場合は、救急車にて循環器専門病院への搬送をすみやかに行うことが重要である。急性心筋梗塞発症直後は、心室性不整脈(とくに心室細動)などの危険な不整脈がおこりやすい。看護師は継続した心電図上の観察と、患者の状態の把握に努める。バイタルサインや全身状態の観察と判断を総合的に経時的に行い、合併症や異常を早期発見し、救命に向けた対応を行っていくことが重要である(「心筋梗塞」の記事を参考)。

心筋梗塞のアセスメント項目や観察項目

狭心発作に対してニトログリセリンの舌下投与に効果がないなど、心筋梗塞または、ACSが疑われる場合は、到着後、10分以内に病態の評価を行う。その後、心電図検査結果の検討から導かれるST上昇型心筋梗塞・非ST上昇型心 筋梗塞・不安定狭心症などの適応にそって、迅速に血行再建術などの治療につなげていく。

全身状態の観察
(1)バイタルサイン:意識レベル、血圧(左右)、脈拍(心拍、四肢および頸動脈での触知)、呼吸(チアノーゼの有無)、体温(四肢の冷感および冷汗)
(2)胸痛:発症時刻、性質、部位、持続時間、経時的変化、ニトログリセリンの効果の有無
(3)胸部痛以外の痛みの有無:放散痛(背部痛、歯痛、胃痛、左腕の疼痛)
(4)随伴症状:呼吸困難・吐きけ・嘔吐など
検査所見
(1)血液検査:心筋トロポニン、心臓型脂肪酸結合蛋白(H-F ABP)、CK、CK-MB、ミオグロビン、ミオシン軽鎖、白血球、GOT(AST)、LDH、C反応性タンパク(CRP)、血液ガス分析
(2)心電図検査:T波の増高、ST の上昇(ST上昇型心筋梗塞)、ST 終末部際転化、冠性T波、異常Q波、不整脈の有無と種類
(3)心臓超音波検査、心筋シンチグラム検査;心電図上虚血部位での心動堂動の低下
(4)胸部X線撮影、心臓 CT・MRI
(5)冠状動脈血管造影(心臓カテーテル検査):発症直後では梗塞部位の特定に引きつづき、経皮的冠状動脈インターベンション行われる場合が多い。
(6)血行動態モニタリング:中心静脈圧、スワン – ガンツカテーテルによるモニタリング
(7)パルスオキシメータ
心理状態
(1)心理状態、不安のレベル 家族の状況
(2)家族の心筋梗塞および治療・処置に対する反応と理解・心理的状態
回復期のアセスメント
生命の危機状態を脱し、回復期に向かった段階では、日常生活の自立、再発予防の生活習慣を獲得する看護援助実施に向けて、以下の項目についてアセスメントを行っていく。
(1)心筋梗塞に対する受けとめ方、治療への理解
(2)自己管理能力
(3)冠危険因子の有無と程度
(4)退院時に予測される身体機能の状態:血液学的検査、心臓超音波検査、心電図、運動負荷試験、CT、およびカテーテル検査
(5)日常生活での再発への誘因
(6)家庭・職場での役割、職場での疾病への受けとめ方
(7)対処機制

心筋梗塞の看護目標

心筋梗塞は死亡率の高い疾患であり、迅速な治療による救命が必要である。近年は、再灌流療法の進歩に伴い、急性期の入院期間も短縮されている。CCU在室中から動作や日常生活活動を負荷としてリハビリテーションを開始し、十分な監視のもとで安全に行っていくことが必要である。患者の多くは発症時に死の恐怖に向き合い、心理的にも強い不安を持つ。家族の不安やとまどいも大きく心理的な支援は看護において重要な位置を占める。
さらに、心筋梗塞の発症は主として生活習慣に起因している。生命の危機を脱したら、再発予防に向けての知識が獲得できるように教育的アセスメントを行い、患者の回復状況や理解力、疲労度を注意深く確認しながら、自己管理に向けての支援を行っていく。

【心筋梗塞の看護目標例】
心筋梗塞発症時の急性期には以下の目標があげられる
(1)循環動態が安定し生命の危機状況から回復する
(2)心不全・不整脈・心破裂の心筋梗塞後合併症をおこさない。
(3)心筋梗塞によりもたらされる身体的苦痛が消失する。
(4)心筋梗塞によりもたらされる心理的不安が緩和する。
(5)急性期治療に伴う二次的合併症をおこさない。
(6)急性期治療下で安全に身体活動性が拡大する。
生命の危機を脱し、回復期に向かうと以下の目標についても看護を展開する。
(1)安全で確実に身体活動性の拡大が行える。
(2)冠危険因子と是正の必要性について理解できる。
(3)再発を予防する生活習慣への修正に取り組める。
(4)心身ともに自信を持って社会復帰が行える。

心筋梗塞に対する看護活動と看護方法

救命のための看護活動
救命のために、迅速な診断と治療が早期に開始されるように援助していく。到着後、心電図モニターの装着、バイタルサインや症状の確認。採血などの検査とともに、静脈ラインの確保や酸素投与、胸痛軽減のためのモルヒネなど の鎮痛薬や抗血小板薬、硝酸薬の投与が行われる。そして、迅速にPCIなどの患者に適応する治療が開始されるように援助していく。
救命への看護活動では、心筋梗塞発生に伴う治療・処置とその目的・方法を理解し実施できることが重要である。そのため、CCUの看護では、専門的な 知識と判断力、的確な臨床看護実践能力が求められる。

胸痛・呼吸困難などの苦痛の軽減

胸痛の軽減
冠血流量の絶対的不足、あるいは遮断により心筋の壊死・虚血がおこると、嫌気性代謝物質が蓄積して激痛を引きおこす。心筋梗塞における胸痛は激烈で、胸をえぐられた、ドンとする、火答をあてられたようなどと表現されるような 強い痛みである。しかし、歯痛や胃痛のような放散痛の場合や、糖尿病合併患 者や高齢者では、胸の不快感やまったく無痛のこともある。どのような胸痛を訴えているか、歯痛や胃痛などの放散痛としてあらわれていないかを注意深く観察する。強い胸痛は不安をおこし、不安は心筋虚血を増強するという悪循環をもたらす。
胸痛軽減のためには、モルヒネ(アンペック)が最も有効であり静注で投与される。また、ププレノルフィン(レペタン)が用いられる場合もある。
血圧が保たれていれば硝酸薬であるニトログリセリンが舌下投与される。胸痛が強い場合や高齢者などでは、口腔が乾燥して舌下錠が容易に溶けない場合もあり、硝酸薬スプレーの口腔内噴霧を行う。だだし、シルデナフィル(バイ アグラ)服用中患者では、過度な血圧低下から心筋虚血を誘発するおそれがあり禁忌である。
不安は胸痛を強めるので、ジアゼパム(セルシン)鎮静薬が投与されることがある。鎮痛薬・鎮静薬を投与した場合には、その効果を評価する。これらは中枢抑制作用をもたらすので、血圧低下や呼吸抑制に注意する。

治療への援助
ST上昇型心筋梗塞では、治療の基本として、緊急 PCI による冠状動脈の再灌流をできるだけ早く実施する。薬物療法では、冠状動脈拡張薬や抗血小板薬 のアスピリンが投与される。適応によっては、B遮断薬の投与や血栓溶解療法 などが選択され、引きつづき冠状動脈血行再建術が施行される場合がある。看護師は、患者の全身状態を把握し、迅速に治療が開始されるように、予測される治療や患者の状態を把握して準備を行っていく。また、患者・家族に対して、おかれている状況をわかりやすく説明していく。

呼吸困難の緩和
心筋梗塞でおこる呼吸困難は、おもに急性左心不全に伴う場合である。発症直後の患者では、ほぼ全例で酸素投与を行う。ただし慢性閉塞性肺疾患を合併している患者では、CO2ナルコーシスに陥る危険性があり、動脈血液ガス分析の結果や呼吸状態に注意する。また、重度の呼吸困難の場合には、気管内挿 管を行い、人工呼吸器管理を行う場合もある。酸素吸入を効果的に行い、呼吸 困難症状の出現時には心不全の呼吸困難の緩和方法を適用し、ケアを行う。

合併症の予防と早期発見・対処

心筋の酸素消費量を増す因子の軽減
不整脈・心不全・心原性ショックは、心筋梗塞の急死につながる3大合併症である。梗塞の範囲が広がるほど、これらの合併症が発現する頻度は高くなる。心筋梗塞発症直後の心筋は炎症期にあり、心筋線維の断裂や変性をきたしているため、過剰な負荷によりこれらの合併症や心破裂をきたしやすい。冠血流量を保ち、梗塞範囲の拡大を防止することが重要である。心臓の仕事量を規定する因子は、心筋の収縮性と血圧と心拍数である。冠状動脈は心臓自体を栄養する血管であり、心臓の収縮期には冠状動脈の血流は減少し、拡張期に冠血流量の80%が左冠状動脈に流れる。心臓の仕事量が増えると、冠状動脈の血流は増加し、心筋酸素消費量が増加する。
心仕事量である心筋酸素消費量を示す指標として、収縮期血圧と心拍数の積である二重積(ダブルプロダクト)が用いられている。
 ※)二重積(ダブルプロダクト)=心拍数×収縮期血圧
この式から、心拍数や血圧を急激に上昇させる動作や環境、怒りやストレス、不安などの情動反応、激しい疼痛などは、心筋酸素消費量の増加をもたらし、心臓への負担となることがわかる。虚血心筋を保護し、心筋壊死範囲の拡大を防止するためには、とくに急性期において、これらの因子をコントロールしていくことが重要となってくる。
酸素吸入
急性期には、虚血心筋を保護し、壊死の拡大を抑制するために、全例に酸素吸入を行う。通常は経鼻カニューレ、またはフェイスマスクにより開始する。場合によっては、気管内挿管が必要とされ、人工呼吸器の適応となる。
発作直後の安静の維持
心筋梗塞の治癒過程では、壊死部の分解→吸収→線維化という治癒過程をたどる。発症直後の心筋は、過度の負荷により心筋の断裂や変性をきたしやすい。さらに、血圧や心拍数の急激な上昇は心筋酸素消費量を増大させ、心仕事量を増大させる。
日常生活活動の身体活動性の拡大は、血圧や脈拍などのモニタリングを行い、安全を確認しながら進めていく。看護師は、患者に身体活動性を制限内に保ち、段階的に拡大していくことを説明して理解を促す。動作を続ける二重負何では、負荷が強くなったり、前屈姿勢では胸腔内圧が上昇し、ヴァルサルヴァ反応おこしたりすることがあるため、これらの動作を避けるようにする。
輸液の管理
硝酸薬などのさまざまな薬物療法に加え、状態の変化に合わせた緊急業用投与を必要とする場合が多い。投与される薬物の使用目的と効果を理解し、指示どおりの量、および時間投与量を管理する。輸液量の過剰は前負何のつながり心負荷となることからも、輸液管理は重要となる。通常、自動ポンプを使用して投与されるが、水分出納量、時間尿、中心静脈圧などを観察し、全身状態の把握を行いながら輸液の管理を行う。
再梗塞の防止
心筋梗塞発症時に、冠状動脈を閉塞して心筋壊死にいたらしめる原因として、血栓症がある。この血栓閉塞をできるだけ早期に溶解し、壊死にいたい心筋を保護し、梗塞の大きさを可能な限り縮小すること、また治癒過程の促進や不整脈の防止などを目的として、発症直後に血栓溶解療法が行われることがある。組織プラスミノーゲンアクチベータ(t-PA)やウロキナーゼなどの血栓溶解薬の冠状動脈内投与、あるいは静脈内注射による投与を行う。
また、ステント内血栓症の予防や、血栓の形成を抑制するため、血栓形成の 基盤となる血小板の粘着や凝集に対して抑制作用のある抗血小板薬(アスピリ ン、クロピドグレル、チクロピジンなど)の経口薬投与が行われる。
血栓性の合併症が予測される場合などには、ワルファリン(ワーファリン)の投与が行われる。ワルファリンは、抗ビタミンK作用や、プロトロンビンなどの血液凝固因子の合成阻害作用があるため、血栓抑制作用を持つ。
ワルファリン投与時は、歯肉・口腔粘膜からの出血や皮下出血などの出血傾向に注意し血液凝固能(PT-INR:プロトロンビン時間)や、トロンボテストの経時的な変化を留意する。ビタミンKを多く含む納豆やクロレラはワルファリンと拮抗作用があるため禁止する。
また、脂質管理などの適応に応じて、HMG-CoA還元酵素阻害薬や、心保護作用を持つ ACE 阻害薬やARB が投与される。看護師は、患者が薬効や副作用を理解して正しい服薬行動をとれるように支援していく。
三大合併症の予防
前述したように、心筋梗塞の3大合併症は不整脈・心原性ショック・心不全である。とくに心筋梗塞発症後2~3時間は、心室頻拍、心室細動などの重症不整脈を生じやすい。そのため、24時間の心電図などの監視体制や、直流式除細動器、ペーシング機器、緊急薬剤が完備され、すぐに高度の緊急処置が行えるCCU に早期に搬送されることが重要である。心室性不整脈(心室頻拍など)の出現に対しては、ACE 阻害薬やB遮断薬などの心保護薬の投与のほか、プルキンエ線維の興奮性を低下させ、心室細動の閾値を上昇させる作用を持つリドカイン(キシロカイン)の静注も考慮される。
また、心不全や心原性ショックも早期の対応が必要である。肺野の湿性ラ音の有無を確認し、尿量の測定には留置膀胱カテーテルの挿入による時間尿測定と、水分出納を確認する。
心不全の重症度を把握する指標として、フォレスター分類があげられる。全身的なモニタリングによる経時的な観察とともに、四肢の冷感、冷汗、血圧の下降、頻脈、時間尿の減少など、ショック徴候の有無についても確認する。

安静度に応じた日常生活への援助

洗面・食事・排泄・清潔・体動などの日常生活動作も心負荷となるので、とくに発作初期には患者の状態に応じた看護援助が重要となる。梗塞の範囲や合 併症の状態に応じて、医師から安静度の指示が出される。この指示に基づいて 援助を行うが、動作に応じた心負荷の状態を、心電図モニターからの心拍数を血圧の変動や、息切れなどの自覚症状の有無から評価し、段階的に進めていく(「心臓リハビリテーションと看護」を参照)

【日常生活への援助】
  食事
水分摂取から段階を追って固形食へと進められる。糖尿病、高コレステロール血症、高血圧等の冠危険因子や合併症の有無や状態により、塩分や脂質、摂 取エネルギー、水分(必要時)が制限される。摂取食品の温度が冷たすぎると不整脈の誘因になるため、氷水を避けるなどの注意をする。食事の体位は、ベッド挙上角度の許可に応じて食べやすい体位とし、食事介助は患者の状況に応じて行う。
食事そのものに対する心負荷を考慮して、食後は1時間くらい休息をとり、その後にケアを行う。
  排泄
胸痛に対してモルヒネを使用した場合は、腸の喘動運動が抑制され、便秘傾向に陥りやすい。また治療目的で指示される安静状態も便秘を助長する。努責 は胸腔内圧を高め、一過性に冠血流量に変動をもたらし、また心仕事量を増やすため、便通のコントロールが重要となる。緩下薬の投与によって排泄に負担 のかからないように管理が行われるが、排泄方法も余分な心負荷が加わらないように、努責せずに排便できるよう体位を工夫する。
  身体活動性の維持・拡大
絶対安静の時期におこしやすい二次的障害として、肺合併症や、自律神経射の低下による起立性低血圧、静脈血栓症があげられる。早期離床はこれらの 障害を予防するためにも重要である。心電図のモニタリング下で、臥床から起 座位・立位・歩行へと各動作での安全を確認しながら、身体活動性の拡大を行っていく。
  心理的な援助
ストレスの緩和も重要である。CCUでの拘束感や、機材に囲まれたストレスの多い環境から、せん妄状態を呈することもある。さらに、これらのストレ スや抗凝固薬の投与の影響など、さまざまな要因がからみ合い、身体症状をもたらす場合がある。たとえば、ストレスから消化管の潰瘍を引きおこし、上部消化管出血をおこす場合もある。
患者の多くは、強い胸痛や息苦しさ、意識混濁などの発症に伴い、死の恐怖と向き合う。その後、CCUで機器に取り囲まれて24時間監視される環境におかれる。拘禁状態やCCUにおける単調な音、明かりなどの感覚過負荷は、患者にとって強度の心理的なストレスをもたらす。
患者はなにがおきているのかわからず、不安な状況におかれ、感情をうまく表出できない場合も多い。患者の理解のレベルに応じて、患者になにがおこっ ているのか、またおかれている状況についてわかりやすく話しかけ、理解を促 していく。また患者の言葉に耳を傾け、感情表出を促し、患者が感じていることを受けとめていくかかわりが大切である。
  家族への援助
心筋梗塞は突然に発症し、生命に重篤な危機をもたらす。家族は治療や状態について説明を受ける際に、生命の危機的状況を告げられる。家族に与える心 理的な影響は大きく、家族もまた危機に陥る。看護師は家族の不安に向き合い、家族の感情表出を促し、それらの感情を受けとめ、支持していく。なによりも 家族を支えるのは患者へのきめこまやかなケアであり、家族のつらさを受けとめる配慮と、家族の思いに耳を傾ける態度が求められる。

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