不整脈のある患者の看護方法やアセスメントとおもな看護目標

薬物療法を受ける不整脈患者の看護

不整脈の患者では、薬物療法(抗不整脈薬・ジギタリス・アトロピン・イソ プレナリン(イソプロテレノール)など)のほか、ペースメーカー治療や電気的 除細動、高周波カテーテルアブレーションなど、さまざまな治療が行われるよ うになっている。いずれの治療や処置を受ける場合においても、看護師は患者 の訴えや症状をよく観察し、心電図から不整脈の種類や危険度を判断し、すみ
やかに処置が行えるように援助することが必要である。「ここでは、薬物療法を主とした看護とペースメーカー装着患者の看護について述べる。

薬物療法を受ける不整脈患者のアセスメント

(1)バイタルサイン(脈拍のリズム、強弱、血圧低下)、意識レベル
(2)心電図(心電図の見方と異常の判定)
(3)自覚症状の有無(動悸・気分不快・冷感・呼吸困難・めまい・立ちくらみ・眼前暗黒感など)
(4)随伴症状 貧血や脱水・発熱・疼痛など不整脈を誘発する症状の有無、甲状腺機能亢進症などの基礎疾患の有無
(5)血液学的検査
(6)胸部X線検査

薬物療法を受ける不整脈患者の看護目標

(1)二次的障害(薬物療法による副作用など)をきたすことなく、不整脈の出現が正常範囲内に維持される。
(2)危険な不整脈出現時に早期に適切な対応が受けられる。
(3)服薬の自己管理に前向きに取り組み、安全・確実に実施することができる

薬物療法を受ける不整脈患者の看護方法

異常の早期発見と迅速な対応

危険な不整脈を判断し、迅速な処置が行われるように援助する。心電図上の変化、バイタルサインの変動とともに、動悸や胸部不快感などの患者の訴えや表情、顔色に注意して観察する。
  [1] 心室性期外収縮
多発性(1分間に何拍出現するか)、多源性(2つ以上の場所を起源とする)、R on T(前の心拍のT波の上に、心室性期外収縮がのる)3拍以上続くものに注意する。治療には、抗不整脈薬が用いられる。抗不整脈薬を使用しない場合、電気的除細動を行うことがある。
  [2] 心室頻拍
心室細動 心室頻拍は心室細動に移行しやすく、心室細動とともに致死的な不整脈である。薬物投与および電気的除細動を至急行う。心室
細動では、心マッサージをすぐに開始し、電気的除細動を行う。
  [3] 洞性徐脈
洞不全症候群・完全房室ブロック 40 拍/分以下の洞性徐脈に なったり、3~4秒の洞停止を生じたりすることがある。血圧や心拍出量の低 下、心室細動を誘発する場合があり、アトロピンの使用や一時的ペーシングが 行われる。
  [4] 発作性上室性頻拍
心房細動・粗動(頻拍のもの)血圧や心拍出量の低下、心室細動を誘発する危険性があり、抗不整脈薬の使用や電気的除細動が行われる。また発作性上室性頻拍では、迷走神経刺激(ヴァルサルヴァ法・頸動脈洞マッサージ)が有効である。

安全・確実な与薬

使用薬剤とその使用量、常用量、与薬方法、治療効果、効果出現時間、副作用について十分把握をして与薬を行う。とくに静脈内注射による与薬では、薬 物効果がすみやかに出現するが、副作用出現の危険性も高い。与薬後は効果発 現時間を考えながら、心電図変化やバイタルサインの変動、副作用の出現に注意して観察を行う。

自己管理に退院に向けての指導

経口抗不整脈薬が投与される場合は、与薬の目的や方法、副作用の症状や異常時の対応について、患者や家族が正しい理解を得て自己管理が なされるように援助を行う。

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