浮腫をきたす疾患の種類や、心臓由来の浮腫について学ぼう!

浮腫について

体液は細胞外液と細胞内液に分けられ、さらに細胞外液は血管内の血漿と血管外の組織間液(間質液)に分けられる。血管内の水分が血管外へ濾出し、組織 間液が異常に増加した状態が浮腫である。浮腫は、組織間液が1~2L以上増加すると、むくみとして自覚される。また、浮腫は出現部位により全身性と限局性に分類され、さまざまな原因によっておこる(下記の表に詳細あり)。浮腫の8割は全身性浮腫であり、心臓または腎臓に由来するものが多い。

【浮腫をきたす疾患】
 ⓵.全身性浮腫
右心不全、ネフローゼ症候群、急性糸球体腎炎、急性・慢性腎不全
肝硬変、門脈圧亢進症、甲状腺機能低下症、月経前浮腫
悪性腫瘍、摂食障害、脚気、タンパク漏出性胃腸症
非ステロイド系消炎鎮痛薬、降圧薬(Ca 拮抗薬・a遮断薬)、抗癌薬など
 ⓶.局所性
血栓性静脈炎、静脈瘤、リンパ管炎、リンパ節郭清術後、放射線照射後
熱傷、蜂巣炎、リウマチ
打撲、捻挫、骨折
クインケ浮腫

心臓由来の浮腫

心臓由来の浮腫は、おもに右心不全に伴う静脈圧の上昇によっておこる。右室機能の低下や三尖弁閉鎖不全は、直接に静脈圧を上げる。また、収縮性心膜炎のような機械的な右房への流入障害も静脈圧を上げる。さらにまた、心拍出量の低下は腎血流量低下をまねき、ナトリウムと水の排泄低下および、アルドステロン活性化によるナトリウムと水の貯留を促し、静脈圧を上げる。これらの静脈圧上昇の結果、末梢毛細血管内から間質へ水分が押し出され浮腫が生じる。さらに、低酸素血症に伴う毛細血管透過性の上昇も血管外への水分の漏出を助長する。

浮腫の確認

立位や座位では重力のため下半身の静脈圧のほうが高くなる。そのため心全の浮腫は主に下肢にあらわれる。下肢の浮腫は、すねを親指でしばらく、圧痕(くぼみ)が生じることで確認する。通常、腫に左右差はないが、一側性の下肢のみにみられる場合は、下肢静脈や 管に原因がある場合が多い。
患者は、靴がきつくなる、靴下のあとが残る、下肢がだるいなどの、浮腫に気づく。一方、ネフローゼなどによる浮腫の場合、低タンパク血症で血管内の浸透圧が保てないことによって血管外へ水分が移動するため、癌研修医や顔面にも浮腫が出現することが多い。
高齢者や長期の臥床をしいられている患者の場合には、下肢をあまり動かにないために、局所の静脈還流が低下してむくみがおこる。さらに、重力の影響を受けて、殿部や大腿にまで浮腫が目だつことがある。

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