髄膜刺激症状の徴候と脳神経障害におけるバイタルサインの変化

髄膜刺激症状とは?

髄膜刺激症状とは、頭蓋内の出血や、髄膜炎などの感染症に伴う炎症性変化によって髄膜が刺激されてあらわれる症状の総称で、おもに頭痛や嘔吐がみられる。そのほか、項部・背部・四肢の筋緊張が高まり、筋緊張に抗して無理に動かそうとすると痛みを伴い、項部硬直やケルニッヒ徴候、ブルジンスキー徴候がみられることがある。CTなどの補助検査法が発達した今日でも、髄膜刺激症状の1つである項部硬直は、クモ膜下出血や髄膜炎などの場合に診断的価値が高い。

項部硬直とは?
患者を仰臥させ、項部の力を抜いて十分にリラックスした状態とする。そのうえで、検者が患者の後頭部に手をあてて頭部を前屈させた場合、痛みを強く感じたり、上体が頭と一体として起き上がってしまったりする状態をいう。健康な人では顎が前胸部につく程度まで屈曲ができるが、髄膜刺激状態では屈曲ができず、代表的な髄膜刺激症状である。
ケルニッヒ徴候とは?
仰臥位で、股関節を90度屈曲させ、そこから受動的に下展を挙上し、膝を伸展させたとき、まっすぐに伸展できなければ陽性である。
プルジンスキー徴候
項部硬直を調べるのと同じように頭部を屈曲させると、膝関節・股関節が同時に屈曲をおこす。

バイタルサインの変化

以上で解説してきた脳・神経障害における症状のうち、バイタルサインの変化をきたす場合を次にまとめて示す。

血圧
上昇:頭蓋内圧亢進
下降:脳ヘルニアの末期
脈拍
減少(徐脈):頭蓋内圧亢進、迷走神経刺激
増加(頻脈):脳ヘルニアの末期
体温
上昇:頭蓋内圧亢進
低下:脳ヘルニアの末期
呼吸
呼吸数の減少:頭蓋内圧亢進
チェーン-ストークス呼吸:脳ヘルニアの初~中期
中枢性過呼吸:脳ヘルニアの末期近く
失調性呼吸:脳ヘルニアの末期で呼吸停止寸前

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